確定申告の時期がくる!
世間でオススメ節税〇〇選!なんて紹介されることも多い
・住宅ローン控除
・ふるさと納税
高配当株投資を選んだ投資家さんが積極的に使うであろう
・配当控除
「最大限 得したいから、この3つを全部使いたい!」
そんな欲張りさんのためのお話です。
今回は3つ併用したい。というのがテーマなので詳細は省いています。
結論:出来る!
でもシミュレーションはしっかり。
各制度について
住宅ローン控除
一定期間、控除で所得税と住民税が安くなる。
1~10年目 | 年末借入残高の1% |
11年~13年目 (消費税10%増税後) | 年末借入残高の1% 若しくは住宅取得等対価の額-消費税額×2%÷3 |
※住宅区分(一般住宅、認定長期優良住宅等)によって上限は異なります。
所得税から控除し、引ききれなかった分は所得税の課税所得の7% or 上限136,500円で住民税からも引いてくれます。
例)年収500万円 所得税10万円 住民税21万円の人
年末借入残高2000万円の場合
- 所得税10万円ーローン控除額22万円=所得税0円 ローン控除額残り12万円
- 住民税控除限度額13.65万円 > ローン控除額残り12万円
(少ない方を採用) - 住民税21万円ーローン控除額残り12万円=住民税9万円
年末借入残高2500万円の場合
- 所得税10万円ーローン控除額25万円=所得税0円 ローン控除額残り15万円
- 住民税控除限度額13.6万円 < ローン控除額残り15万円
(少ない方を採用) - 住民税21万円ー住民税控除限度額13.65万円=住民税7.35万円
この場合、ローン控除額の1.4万円は消えてしまうので、なんだか勿体ないですね。ふるさと納税
限度額の範囲内であれば、自己負担2000円で返礼品がもらえる。
例)夫年収500万円 所得税率10% 妻専業主婦 子ども無しor16歳未満
寄付額上限約48000円 寄付額40000円
- 40000円寄付→返礼品をGET
- →ワンストップ特例制度:来年の住民税が38000円くらい安くなる
- →確定申告:所得税が約4000円程度され、住民税が約34000円安くなる
(所得税率5%の場合、2000円還付、36000円安くなるので実質同じ)
※節税として紹介されますが、実際には2000円多く払っているので、
返礼品の分「お得」ってだけです。
限度額の計算は各シミュレーションサイトをご活用ください。
配当控除
特定口座で配当金から源泉徴収された所得税が帰ってくる。
(源泉徴収無し口座、一般口座は関係無し)
例)年収~650万円 所得税率~10%
(課税所得330万以下)
この黄地の金額が還付されます。
配当金が10万円を超えていたら2万円近くも帰ってくる計算です。
投資元本が400万円以上必要ですが、中々馬鹿にできない額です。
ワンストップ特例制度 vs 配当控除
今回の考え方はコレが主じゃないかと思います。
“ワンストップ特例制度を活用するなら確定申告はしない”
“配当控除を受けるなら確定申告が必須”
相反する関係とも言えます。
それぞれの制度でどのくらい得になるのか比べる必要があります。
例えば、さっきからずっと出てきていただいている例の一家。
全ての情報を並べてみます。
- 家族構成 :夫年収500万円 妻専業主婦 子ども無しor16歳未満
- 税金 :所得税額10万円(税率10%) 住民税21万円
- 配当 :年間配当金8万円
- ローン :借入残高2000万円
- ふるさと納税:寄付額上限約48000円 寄付額40000円
確定申告有り
- 住宅ローン控除:所得税9.6万円 住民税10.4万円お得
- ふるさと納税:所得税4000円 住民税3.4万円お得
- 配当控除:1.5万円還付される
確定申告無し
- 住宅ローン控除:所得税10万円 住民税10万円お得
- ふるさと納税:住民税3.8万円お得
- 配当控除:0円
この場合、確定申告をした方が配当控除分お得になりますね。
※確定申告の場合、状況によっては住宅ローン控除での住民税の控除限度に達してしまい、ふるさと納税の実質負担が2000円では済まなくなることもあります。
より正確なデータを取りたい場合は、コチラが参考になると思うので是非。
もし、配当控除、医療費控除等を使う予定がなく、
住宅ローン控除(2年目以降)+ふるさと納税だけの場合
ワンストップ特例制度を使ったほうがお得+あんまり考えなくていいです。
また同様に住宅ローン控除無しでふるさと納税+配当を受け取っている場合も
確定申告一択です。
細かいところまで考えると混乱してしまいますが、確定申告自体は手軽にできるようになってきていますのでチャレンジしてみてくださいね。
まとめ
住宅ローン控除、ふるさと納税、配当控除は確定申告すれば全部使える。
各制度を概略理解してシミュレーションしてみよう。
大事なのはシミュレーションに正しく入力できること。
細かいとこまで詰めて考えると(計算式とか)大変です。
ざっくり使うところだけ覚えて活用していきましょう。